kerokeropurinの日記

19卒で就活をしていた女です。就職活動のこと、趣味のこと、部活のことなど、おもむくままに書きおきます。

ライオンのおやつ あとがき

 

ライオンのおやつの言葉ひとつひとつ。

それがとても心を励ましてくれている。

 

これまでも小川糸さんの本を読んだことをあったけれど、今作を通じて、小川さん自身がどのような人なのかとても気になった。

 

恥ずかしながら著者のプロフィールを知らなかったため、HPを検索してみると、なんとライオンのおやつに関するあとがきがあるではないか!拝見すると、私はしっかり小川さんの狙い通りに、励まされていた。

 

小川さんのお母さまが死ぬのが怖いと言ったのをきっかけに、それならば、死ぬことが漠然と怖い私たちに、死が怖くなくなるような物語を書こうじゃないか!と書き始めたのが今作だったようだ。

 

小川さんの狙い通り、ホスピスでの日常やさまざまな想いと死を通して、わたしは死に対する恐怖が少し和らいだような気がしている。それは、死ぬことが全ての終わりで諦めではなく、自分の人生の結晶であり、形を変えて続いていくものだということを教えてくれたからである。だからといって死を肯定的に見ることはできないが、生きることへの希望や活力が湧いた。

 

また、後書きにて小川さんは、死はこれまでの関係性をひっくり返してしまうような魔法のような力があるという。たしかに、生きている間は素直になれなくても、居なくなってしまってはじめて素直になれることがあるのかもしれない。それに、死ぬことを意識するからこそ生きることが輝くということもあるだろう。

 

とにもかくにも、人は必ず死ぬ。だからこそ、日々を慈しみ、生きること、生きている自分をこれからも愛していきたい。そして死ぬときには、自分を抱きしめてあげられるような自分になりたい。